DaisyBar

LIVE REPORT

2012.12 DECEMBER

2012/12/09(sun)<Lazy Sunday Afternoon vol.19>
VERONICA(ベロニカ) / the twenties / 死ぬまで生きるもんズ / go!go!vanillas /コトリトワタシ / ゾンビちゃん(O.A.) / 110番(O.A.)


 企画者のだいじろうさんが、不定期ではありますが、彼のレーベルのバンドや、気になっている新しいバンドなどを招き開催しているこの企画。この日は、企画者のだいじろうさんの誕生日前日ということで、彼の誕生会的意味合いも含めた一日。オープニングアクト含めで7組というボリュームではありますが、既に開場と共にお客さんが続々と入場。そんな中、オープニングアクト110番登場。女の子3人組のロックンロールバンド。その登場SEがThe MIDNIGHTSだったので、初登場ながらいきなり親近感を覚えた。そして、繰り出されるのもスリーコードのシンプルなロックンロール。この子達、まだ高校生のメンバーもいたりすると言うのにこんな曲聴いたりしてるんだーという、かなりマニアックなセンスと、ガールズならではの思い切りの良さと、元気且つパワフルな演奏で賑やかなにトップを飾ってくれた。続いては、ゾンビちゃん。女の子のアコースティックギターでの弾き語り。彼女もまだ18歳になったばかりとの事。彼女の曲で唄われているのは、大人と子供、性別、生と死、といった間にある境界線で、そこの境界を取り払おうとしたり、その変えられない現実を目の辺りにしての、彼女ならではの唄であるように思った。そんな唄がきっちりと響き渡り、一人弾き語りという形式ではあったけれど、この濃いメンツの中で、その存在感をきちんと示していた。そして三番手に登場はコトリトワタシ。いつもの様に勢いよく飛び出し、強烈なリフとリズムでロックを鳴らし、ライブをキックオフさせた彼等だが、よく見ればギタリストがいつもと違う。実はこの日、ギターのトベが、当日の朝、ノロウィルスにやられている事が発覚し、急遽、彼等と交流のある「くれないけいく」より、なかねを招集し、ほぼ半日で間に合わせたライブだったとの事。常日頃から彼等のライブを観ているので、この日のライブがベストなライブで無かった事はわかったけれど、何がなんでもライブに穴を開けず(当たり前のことではあるけれど)、やり切ったその姿は素晴らしかった。そして次はgo!go!vanillas。以前このDaisyBarのステージに立ってから約二年振りの登場。もうかなり前の事なので、記憶が薄れていた部分はあったけれど、明らかに二年前より進化していて、勿論ギターが入り4人になっているという事もそうだけれど、そう言った点以上に、満員のお客さんの前でのその堂々としたパフォーマンスは、現在の彼等の自信を表していたと思う。ロックンロールを鳴らしつつも、楽曲にツヤをあたえるVocalの声とメロもよかった。そして彼等のライブを観て印象に残ったのが、ガムシャラとは違う、ある意味ニュートラルなそのポジティブさ。何か、これまであまりなかった感じかなと思ったし、ある意味現在っぽいと感じた。いずれにせよ2013年、彼等の動向に注目。そんなgo!go!vanillasで盛り上がった会場に、次に登場したのは死ぬまで生きるもんズ。既に12/24のワンマンライブを以て解散を発表している彼等。対バン形式のイベント出演でのライブとしては、これが最後となり、勿論DaisyBarでのライブも最後。ホントこの日まで、何度となく、DaisyBarのステージでいくつものライブをみせてくれた彼等のラストなので、勿論寂しい気持ちもありで、そんな要素もライブにあった様な気もしなくも無いけれど、最後まで、これまでと変わりない、死ぬまで生きるもんズとしてのライブを全うしたようなライブで、満員のお客さんも、大いに盛り上がっていた。そして、いよいよイベントも大詰めの後半戦。トリ前に登場したのはVERONICA。この日はMr.Freddie&The Mercury devil時代の楽曲が多め。あらためてミックの原点というか初期衝動を見た気がしたし、ロック度数高めではあったけれど、フレディ時代の中指を立て続けている様なライブとはまた逆の、おおらかな空気というか、ラブが会場全体を覆っていた。フレディ時代の曲を演奏することによって、VERONICAの新たな進化を感じたライブだった。そしてこの日最後を飾ったのがthe twenties。ニューアルバムも好評で、彼等もこの一年で、と言うよりもこの数か月で大きく状況を動かしたバンドの一つ。そのアルバムの手応えが、反映されたライブは、もうオラオラ状態で、彼等の怒濤のDance grooveが、長時間イベントに参加してきたお客さんを、更に、疲れも感じさせず踊らせ、シェイクさせ、一気に駆け抜け、まさにこのイベントのトリに相応しいライブを見せてくれた。2013年、否が応でも期待させてくれるそんなライブだった。長かったイベントも振り返ってみると、どのバンドも濃密で、かなりあっと言う間の時間だった。そして、だいじろうさんならではのブッキングで、新しい発見もあり楽しかった。こうしたイベントに、これだけ多くのリスナーが集まり、解散してしまうバンドも居たりはしたけれど、いろんな意味で、何かこれからが楽しみだなーと思える様なイベントだった。そして、打ち上げも相変わらず、いろんな人が入り交じって、大盛り上がりでした。だいじろうさん、お疲れ様でした!。(加)